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(イタリア講師のコメント 4)土のphが酸性ぎみでも・・・

頑張って、週2回程度情報アップしたいと存じます。

(コメント4)「土のphが酸性ぎみでも、よいぶどうをつくろうとの努力にぶどうは応える」

マッテオ・モンキエーロ教授は講演でも畑でも、テロワールは神が与えた気象・土壌が土台ではあるが、「人が変えられる部分がある」とのアドバイスをされていました。

今回紹介する言葉は、現地で生産者が質問したことに対して、教授がアドバイスしたものです。質問内容は「長野県を含めた日本は雨が多く、土はどうしてもpHが酸性になりがち。そのような環境でよいワイン用ぶどうを栽培するにはどうしたらよいか?」というものでした。教授はコメントの言葉で質問した者を励ましておられました。

また教授は講演の中でも、「長野県は雨が多い」ということに関して、逆説的ではありますが「水を保持する力が弱い川の石が主体の土で、よいワインをつくっているのは、雨が多いフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州(イタリア東部)や、ボルドー(フランス)である。」と解説されていました。すなわち、雨が多いなら水はけを良くすることが大切、という意味でしょう。

詳細は、教授の講演会のスライドNo21以降「土壌」、No47以降「台木の選択」も併せて参照ください。(会員の方は、「ぶどう生産者の部屋」の「学ぶ」に、講演会資料の和訳と解説を掲載していますので、ご覧ください。)

なお、「人が変えられる部分がある」という励ましは、フランスの大学の先生も別の講演で述べておられました。その基となっているのは、2010年にO.I.V(国際ブドウ・ワイン機構)の総会で定義された、テロワールの考え方があると思われます。この定義には、「・・・人々が実践するブドウ栽培・ワイン生産との相互作用・・・」と、人の関与が明確に記されています。これについても詳細は、講演会のスライドNo1以降を参照願います。